2015.06.15更新

北海道砂川市内で一家5人死傷事故が発生!

 

 今月6日、北海道の砂川市内の交差点で1家5人が乗った軽ワゴン車と、信号を無視して交差点に進入したとみられる乗用車(RV車)が衝突し、軽ワゴン車に乗っていた親子5人のうち4人が死亡し、1人が重体となる事故が発生しました。

 RV車には直前まで居酒屋で飲酒していた友人数人が乗車し、時速100キロを超える猛スピードで赤信号の交差点に進入したとされています。

 

 また、この事故では、軽ワゴン車から投げ出された16歳の男子高校生が、猛スピードで走ってきた後続のトラックに現場から約1.5キロにわたって引きずられ、死亡しました。男子高校生は、死体で発見されましたが、死因は胸などを圧迫されたことによる窒息死であったそうで、引きずられていたときは未だ生きていたようです。

 トラックを運転していた容疑者も、RV車に乗っていた友人らとともに飲酒をして、現場の道路を猛スピードでカーレースのように走っていたようです。

 

 この事故で、RV車の運転者とトラックの運転者が逮捕されました。逮捕容疑は、それぞれ危険運転致死傷罪(RV車)、道路交通法の救護義務違反(ひき逃げ)(トラック)です

 

 大変痛ましい事故で、繰り返される飲酒運転による重大事故にやりきれない気持ちでいっぱいです。1家5人のうち、1人だけ助かった12歳の女の子が不憫でなりません。

 

 高校生を引きずったトラックの運転者は、「人をひいた認識はない。」と容疑を否認しているようですが、事故現場から高校生が発見された現場まで、蛇行運転をした形跡があったようですから、意図的に人を振り払おうとしていた様子がうかがえます。

 

懲役30年の刑に処せられることも!

 

 この件で、先日テレビ局の取材を受けました。

 

 RV車の運転者は、時速100キロを超える猛スピードで赤信号を無視して交差点に進入し事故を起こしていますので、危険運転致死傷罪で起訴されることになると思います。しかも、トラックの運転者とは、直前にいっしょに飲酒し、猛スピードでカーレースのようなことをしていたようですので、自動車運転過失致死傷罪の共同正犯(共犯で、ともに全体について罪を問われます。)が成立し、16歳の高校生を含む4名の死亡と1名の重体について責任を問われることになるでしょう。

 結果の重大性から考えると、最高刑の懲役20年近くで処罰されることになると思います(スピード違反や飲酒といった道路交通法違反の罪も合わせて立件されると20年以上になる可能性はありますが、証拠不十分で起訴されない可能性があります)。

 

 他方トラックの運転者は、RV車の運転者と危険な運転を共同で行い死傷の結果をもたらしていますので、危険運転致死傷罪の共同正犯が成立し、この罪と逮捕容疑となった道路交通法の救護義務違反(ひき逃げ)で起訴される可能性が高いのではないかと思います。
 これらの罪は併合罪となり処断刑の最高は30年です。事故後高校生を1.5キロにわたってひきずっているなど犯情も悪いですので、かなり重い処罰が予想されます。

 

殺人罪で起訴されることもある!

 

 また、高校生のひきずり行為については、生きた人間をひきずっている認識があり、死んでもよいと考えて振り落とそうとしていたとすれば、殺人罪での起訴も考えられます。

 

 2008年10月に大阪市北区梅田で起きた飲酒無免許のひき逃げ事件で、同様に事故後3キロにわたって被害者を引きずり死亡させた事件は、殺人罪と道路交通法違反(飲酒、無免許)で起訴されています。このときの被害者は1名でしたが、裁判所の判決は懲役15年でした。

 

 砂川市の事件は容疑者が自首していますが、飲酒運転の発覚を逃れる意図があったとも見えますし、人をひきずった事実を不合理に否認していること、被害者の数が5人と多いことなどを考えると、さらに重い刑罰が科せられる可能性があります。

 

 加害者は任意保険にも加入していなかったと言われています。残された遺族が十分な補償を受けられない可能性があります。容疑者に対しては、心からの反省を促し、同種犯罪の防止のためにも適切な処罰がされることが望まれます。

 

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2015.05.07更新

自転車の無謀運転者に対する安全講習制度がスタート!

 

 平成27年6月1日から、悪質な違反運転を繰り返す自転車運転者に対し、安全講習の受講が義務づけられます(道路交通法108条の2)。

 

 これは、平成25年6月14日に公布された改正道路交通法によって新しく導入された制度で、悪質な違反運転を繰り返す自転車運転者に対し、安全講習を義務づけることによって、交通規範意識を高め、自転車が関与する交通事故を未然に防ぐことを目的としています。

 

 受講を命じられることになる悪質な違反運転(危険行為)とは、「信号無視」、「一時停止義務違反」、「踏切内進入禁止違反」、「酒酔い運転」など次の14項目に該当する行為です(法施行令41条の3)。

① 信号無視(法第7条)
② 通行禁止違反(法第8条1項)
③ 歩行者用道路における車両の義務違反(徐行義務違反)(法第9条)
④ 通行区分違反(法第17条第1項、第4項又は第6項)
⑤ 路側帯通行時の歩行者の通行妨害(法第17条の2第2項)
⑥ 遮断踏切立入り(法第33条2項)
⑦ 交差点安全進行義務違反等(法第36条)
⑧ 交差点優先車妨害等(法第37条)
⑨ 環状交差点安全進行義務違反等(法第37条の2)
⑩ 指定場所一時不停止等(法第43条)
⑪ 歩道通行時の通行方法違反(法第63条の4第2項)
⑫ 制動装置(ブレーキ)不良自転車運転(法第63条の9第1項)
⑬ 酒酔い運転(法第65条第1項)
⑭ 安全運転義務違反(法第70条)

 

3年以内に2回以上の違反で受講が義務づけられる! 

 

 これらの違反者は、最初に警察官から指導、警告を受け、従わない場合には、交通違反切符を交付されます。3年以内に2回以上切符の交付を受けると講習の受講対象となります。

 講習は、運転者としての資質の向上に関すること、自転車の運転について必要な適性並びに道路交通の現状および交通事故の実態その他の自転車の運転について必要な知識について行うこととされています(法施行規則38条)。

 受講時間は3時間、受講料は標準が5700円となっています。都道府県公安委員会の受講命令に従わない者に対しては、5万円以下の罰金が科せられます(法108条の3の4、120条1項17号)。

 

自転車の安全運転5原則の順守を!

 

 自転車が関与する交通事故の件数が全体の20%近くに達しており(都内は34%超)、うち主たる責任が自転車にある事故が1万7000件を超え、被害者救済のための保険制度が十分でない現状を考えると必要最低限の規制としてやむを得ない時期に来ているように感じます。
 これを機会に、自転車安全運転の5原則を守って快適な自転車ライフを過ごしたいものです。

(自転車安全運転の5原則)
①自転車は、車道が原則、歩道は例外
②車道は左側を通行
③歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行
④安全ルールを守る(飲酒運転・二人乗り・並進の禁止、夜間はライトを点灯、交差点での信号遵守と一時停止・安全確認)
⑤子どもはヘルメットを着用

 


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2015.04.25更新

もらい事故で損害賠償を命じられた判決(福井地裁)

 

平成27年4月13日の福井地裁の交通事故の判決が話題なっています。

 

 この事故は、平成24年4月30日の午前7時過ぎに福井県あわら市内の国道で起きた車両同士の正面衝突事故です。居眠りをした大学生が運転する車がセンターラインをオーバーし、対向車線を走ってきた車と正面衝突、助手席に乗っていた友人で、車の所有者でもある大学生が脳挫傷等で死亡したという事故です。

 

 この裁判で、死亡した友人の遺族が責任追及をしたのは、運転をしていた友人の大学生と対向車線を走ってきた車の所有者でした。

 この判決で注目すべきは、裁判所が、対向車線を走ってきて、いわば「もらい事故」に遭った車の所有者の責任を認めたことです。

 

 現場は、片側1車線の国道で追越しが禁止されていました。対向車線を走ってきて「もらい事故」に遭った車の所有者は、まさか自分が責任を問われることになるとは思わなかったでしょう。

 

 しかし、裁判所は、対向車側の運転手が、「どの時点でG車(センターラインをはみだした車)を発見することが可能であったかを証拠上認定することができない」ため、「過失があったと認めることはできない」とする一方、「実際よりも早い段階でG車(センターラインをはみ出した車)の動向を発見していれば、その時点で急制動の措置を講じてG車と衝突する以前にF車(自車)を完全に停車させることにより,少なくとも衝突による衝撃を減じたり,クラクションを鳴らすことにより衝突を回避したりすることができた可能性も否定できない」として、対向車側の運転手に過失がなかったとも言えないとしました。
 そして、過失があったともなかったとも判断がつかない以上、対向車側の車の所有者の責任を認めざるを得ない、としました。

 

判決は間違いなのか?

 

一見理不尽とも思えるこの判決ですが、実は法律を正確に適用した結果です。

 

 今回の判決は自動車損害賠償保障法(自賠法)3条を根拠にしています。

 自賠法は、自動車の有用性と危険性を考慮し、自動車の運行によって利益を得る者、危険な乗り物を保有する者に、重い注意義務を課しています。

 具体的には、自動車の所有者などの「運行供用者」が、自動車の運行によって他人の生命と身体を害した場合には、次の3点を自ら証明しない限り、責任を免れないとしています。

(1)自己及び運転者が注意を怠らなかったこと
(2)被害者又は運転者以外の第三者に故意や過失があったこと
(3)自動車に構造上の欠陥や機能上の障害がなかったこと

 つまり、この3点については、「運行供用者」の側に立証責任を課したわけです。

 

 今回の判決は、対向車線を走ってきた車の所有者が、(1)の証明を尽くせなかったために免責を認めませんでした。
 つまり、裁判所は、「運行供用者」側に過失があるともないとも判断がつかないので、立証責任のルールに従って、証明を尽くせなかった「運行供用者」側を敗訴させたのです。

 

控訴審では違った判決も

 

 もちろん、本当にどちらとも判断がつかなかったのか、それとも居眠り運転をした側の一方的過失であったのかは、事実認定の問題ですから、証拠やその評価の仕方によって異なった結論になることはあります。

 

 ですから、敗訴した対向車両の所有者側が控訴し、センターラインはみ出してきた車の存在に気づいた位置を特定したうえ、たとえその時点で直ちにブレーキを踏み、あるいはクラクションを鳴らしたとしても、衝突を回避することはできなかったことを証明できれば、第1審の判決が覆る可能性があります。

 

 ところで、この判決は、対向車線を走ってきた車側の過失を6割と認定しています。これを高いと見るか低いとみるかも判断が分かれるところだと思います。控訴された後の上級審の判決の内容を注目したと思います。

 

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2015.03.15更新

自転車の違反運転者に対する講習制度がいよいよ始まる!

 

 平成27年1月20日、悪質な違反を繰り返した自転車の運転者に安全講習を義務づける改正道路交通法の施行令が閣議決定され、同年6月1日から施行されることが決まりました。

 これは、信号無視や酒酔いなど14項目の悪質な違反(危険行為)で3年以内に2回以上摘発された運転者に、都道府県の公安委員会が安全講習の受講を命ずるものです。

 命令に従わない者に対しては5万円以下の罰金が科せられます。

 自転車が絡む事故が交通事故全体の2割を占める現状や、悪質な自転車運転者による重大事故発生の増大を受けた対策です。

 

自転車の交通違反に対しても罰則が科せられる! 

 

 自転車は道路交通法上の車両(軽車両)ですので、同法違反の行為に対しては、自動車やバイクと同様、刑事罰を科せられることがあります(法第2条1項8号11号)。

 最近は、携帯電話を使用しながらの自転車の運転や、酒酔い、信号無視、一時停止義務違反などによる重大事故が問題となっています。

 

 酒酔いを例にとれば、自転車も、自動車・バイクと同様、酒気帯び運転が禁止され(法65条1項)、酒酔い運転、つまり「アルコールの影響により正常な運転ができないおそれのある状態で自転車を運転した場合」には罰則の適用もあります(法117条の2第1号、65条1項、117条の2の2第3号)。

 罰則は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金と非常の重く、自転車を運転していて人に怪我をさせたり、死亡させたりした場合の重過失致死傷罪(刑法211条1項後段)と同程度の重さです。

 

 また、自動車・バイクと同様、自転車の運転者だけでなく、同乗者や自転車を貸し与えた者、お酒を提供したり勧めたりした者も処罰されます。

 自転車を貸し与えた者には、酒酔い運転をした者と同じ5年以下の懲役又は100万円以下の罰金(法117条の2第2号、65条2項)が、お酒を提供したり勧めたりした者には、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金(法117条の2の2第5号、65条3項)が科せられます。

 

悪質な自転車運転者には、自動車の免許停止処分が課せられることも!

 

 また、酒酔い運転で人身事故を起こせば、被害者に対し民事上の損害賠償責任を負い、怪我の内容によっては数千万円もの損害賠償を命じられることがあります。

 

 さらに、自転車には運転免許制度はありませんが、飲酒運転を繰り返す悪質な運転者や飲酒ひき逃げの人身事故を起こした者などの悪質運手者に対しては、たとえ自転車の違反であっても、運転免許保有者に対し、「点数制度によらない行政処分」として、6ヶ月を超えない範囲で自動車等の運転免許停止処分が下されることもあります(法103条1項8号、施行令38条5項2号ハ)。

 

 「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」のキャッチフレーズが自転車にも適用される時代になりました。

 なお、酒酔い運転の罪は、自転車の「運転」行為に対して成立する犯罪ですので、自転車を押して歩いていれば問題ありません(法2条3項2号)。

 

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2015.03.12更新

スリップストリーム

 

 車のレースでは、前を走る車を追い抜くために先行車のリアギリギリに接近することがよくあります。これは空力を利用した追い抜きの仕方で非常に有効な場合があります(スリップストリーム)。

 

 しかし、これを一般道でやると大変なことになります。昔、高速道路でスリップストリームを利用して追い抜きをしようとした車両が先行車に衝突して運転者が死亡する事故がありました。

 

あおり行為等で重い罰則も! 

 

 道路を走っていると、速度制限を超えて走行する後続の車両が、速度の遅い先行車両をあおる行為をよく見かけます。しかし、先行車両の急な減速等により追突事故が起きれば大惨事につながります。道路交通法では、車両は、先行車両が急に停止したときでも、これに追突することなく回避できるために必要な車間距離を保つことが義務づけられています(同法26条)。

 

 車両は、運転者が危険を感じてブレーキを踏むまでのわずかな時間でも前進します。実際にブレーキが効きはじめるまでの距離を空走距離と言いますが、車両が停止するには、この空走距離に加えて、ブレーキが効き始めてから車が停止するまでの制動距離が必要です。運転者は、この二つの距離を十分に考慮して先行車両との距離を保たなければなりません。

 

 道路でのあおり行為等、危険な行為に対しては、上記道路交通法の車間距離保持義務違反となり、違反点数2点、反則金6千円~1万2千円を課せられ、反則金を納めなければ3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金に処せられます(同法119条1項1号の4、同法26条)。

 

 また、あおり行為等により事故を起こし、人を死傷させれば、危険運転致死傷罪として、負傷させた場合は15年以下の懲役に、死亡させた場合は1年以上20年以下の懲役刑に処せられます(自動車運転死傷行為処罰法2条)。

 

思いっきり走りたいならサーキット場へ!

 

 急いでいるからと、周りの車両の運転手の運転操作を誤らせるような危険なあおり行為等は厳に慎まなければなりません。

 

 思いっきり走りたいならサーキット場へ行くとよいです。簡単な講習を受けなければなりませんが、サーキット場のルールを守ってさえいれば、スピード違反の心配はいりません。

 

 サーキットで走ると、自動車の性能がよくわかり、確実に運転技量も向上します。一般道では、自然と安全運転を心がけるようになりますので、一度チャレンジしてみてください。

 

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2015.03.06更新

追い越しは直近右側から制限速度内で!

 

 高速道路で、本線車道の一番右側(追越車線)を走行していると、後続の車両が本線車道の左側(走行車線)に車線変更をして左側から先行車両を追い越していくことがあります。

 

 しかし、車両は、先行車両を追い越そうとするときは、走行する直近右側を通行しなければいけません(道路交通法20条3項)。高速道路上、二輪車が四輪車の間をジグザグしながら追い越していく行為も違反となる可能性があります。

 

 これに違反した場合は、道路交通法の追越し違反となり、違反点数2点、反則金6千円~1万2千円を課せられ、反則金を納めなければ5万円以下の罰金に処せられます(同法120条1項3号、同法20条3項)。

 

 左側からの追越し行為は、速度の遅い車両への追突や、周囲の車両の運転者の目測を誤らせ、事故を誘発する危険な行為です。

 

 なお、追越しをする場合でもその道路における最高速度を超えてはならないことは言うまでもありません。

 

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2015.02.19更新

走行車線に戻らないと車両通行帯違反になる!

 

 随分昔のことですが、友人が高速道路の追越車線(一番右側の車線)を走っていると、直ぐ左側の走行車線をパトカーが走っていて、様子を見ながら制限速度をオーバーしないように注意して少しずつパトカーを追い越していったそうです。

 

 すると、突然パトカーが赤色灯をまわして友人の車に停車するよう呼び止めました。友人は、制限速度を守っているのに何故止められたのか疑問に思ったそうです。

 

 高速道路を走っていると、追越車線を走っている車両はよくみかけます。ところが、追越車線は、もともと速度の遅い先行車両を追い越すための車線ですから、道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合を除いて、追い越しを完了したら遅滞なく元の車線に戻らなければなりません。

 

 追い越しが完了し、元の車線に戻ることができるのに追越車線をそのまま通行し続けると、道路交通法の車両通行帯違反となり、違反点数1点、反則金5千円~7千円を課せられ、反則金を納めなければ5万円以下の罰金に処せられます(同法120条1項3号、同法20条1項)。

 

 友人の車両も、この車両通行帯違反に問われたようです。同情したくなるような話ですが、道路交通法が定めるように、追越車線ばかりを走っていると速度超過になりやすく、交通事故を引き起こす原因ともなりますので、頭の片隅にでも入れておいてください。

 

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2015.01.01更新

 路側帯の通行は違反!

 

年末年始は高速道路の渋滞が予想されますが、あまりの渋滞に嫌気がさすのか、本線を外れて路側帯(車道外側線と道路端との間の路側帯で「路肩」ともいいます)を通行する車両を見かけることがあります。また、路側帯を走行している車両が検問に引っかかって止められたり、パトカーに追跡されたりしている姿も見かけることがあります。

 

 もともと路側帯は車道ではありませんので、車両の故障その他の理由で駐停車することがやむを得ない場合を除いて通行してはいけないことになっています(道路交通法17条、車両制限令9条)。

 

 車両が路側帯を通行する行為は、道路交通法の「通行区分違反」となり、違反点数2点、反則金6千円~1万2千円を課せられます。
 反則金を納めない場合は3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金に処せられます(同法119条1項2号の2、同法17条1項本文)。

 

 路側帯は、故障車両が一時停止をしたり、緊急車両がやむを得ず走行したりすることがありますので、一般車両が路側帯を通行するのは大変危険です。

 

 2014年8月に関西地方の自動車専用道路で、トラックが路側帯に停車中の車両に追突する死亡事故が2件立て続けにありました。取り返しのつかないことにならないよう注意したいものです。

 

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2014.11.21更新

スキーシーズンが到来!

 

 ここ数年、冬になればスキーに出かけます。ゴンドラで山の頂上に登ったときに見える雪に覆われた雄大な山々の景色は最高です。気分も爽快で、一気に山を滑り降りると何とも言えない満足感を得られます。

 

 ところが、気を許してしまうと、スキー板は遥か彼方へ…。そのとき思うのは、自分一人でよかった、人に怪我をさせなくてよかった、という反省の気持ちです。昨年の暮れには、元F1ドライバーのミハエル・シューマッハがゲレンデで転倒して頭部を強打し、意識不明の重体になった事故があり、他人事ではないと感じます。

 

遊びやスポーツとはいえ怪我をさせれば責任が発生する!

 

 スキーシーズンが到来すると、スキー場での事故の相談を受けることがあります。スキーやスノボーは娯楽やスポーツですから、お互い危険を承知で楽しんでいるのだから怪我をしてもお互い様だと軽く考えている人もいると思います。

 しかし、簡単な事故ならともかく、骨折や失明、脳挫傷で意識不明、死亡などの重大事故になれば、そうも言っていられません。

 

 先例でも、スポーツだからという理由で免責を認めるケースは殆どなく、「スキー場において上方から滑降する者は、前方を注視し、下方を滑降している者の動静に注意して、その者との接触ないし衝突を回避することができるように速度及び進路を選択して滑走すべき注意義務を負う」として、怪我をさせた加害者に損害賠償責任を認めています。

 

 打撲や足首捻挫程度の軽傷なら10万~20万円程度で済みますが、骨折でもさせれば入通院の治療費、通院費、休業損害、慰謝料などで簡単に100万円を超えます。また、しびれや痛みなどの簡単な後遺障害が残っただけで300~400万円、手足に機能障害が残れば1000万円を超えてしまいます。さらに、遷延性意識障害や死亡事故に至れば1億円を超えることもありえます。

 また、加害者は、重過失致死傷罪として立件され、罰則を受けることもあります。

 

 予想外の事故に対しても適切な対応を!

 

 事故を起こしてしまった場合は、被害者の安全な場所への退避と救護、スキー場管理者への連絡、救急車の要請、警察への連絡など必要な措置をとり、被害者には謝罪と定期的な見舞いを尽くしていくべきです。
 また、補償の問題にも対応できるよう個人賠償責任保険への加入も忘れないようにしたいものです。

 

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2014.11.11更新

側溝の蓋の管理者である市に賠償命令が!

 

 京都市西京区の市道を自転車で走行していた77歳の男性が、側溝の蓋の間にタイヤが挟まり転倒して負傷した事故で、男性は京都地裁に対し、市に約442万円の損害賠償を求める裁判を起こしていました。

 

 この事件で、裁判所は、平成26年11月6日、安全性を欠いた側溝の蓋についての市の管理責任を認め、市に約324万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

 判決では、男性側の自転車がタイヤ幅の狭いロードレーサータイプの自転車であった点を考慮し、請求額を約2割減額しました。

 

道路の危険に対しては国や自治体に責任が発生することがある! 

 

 このように、道路の設置又は管理上の瑕疵を問題とした国家賠償請求事件はよくみられます。

 たとえば、原動機付自転車で走行中に市道上の段差でハンドルを取られて転倒負傷した事件(被害者側の過失3割)や、路側帯を歩行中に水路に転落して怪我をした事件(同3割5分)、歩道の一部である蓋付U形側溝の上を歩いていた歩行者が持ち上がっていた蓋につまずいて転倒し負傷した事件(同8割)、深夜自転車で歩道から水路の有蓋部分を進行中、無蓋部分で水路に転落して死亡した事故(同4割)などです。

 いずれも道路管理者である市町村の国家賠償責任を認めています。

 

道路には危険がいっぱい!

 

 国家賠償法2条1項は、「道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理に瑕疵があつたために他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる。」と定めています。

 道路やその周辺の側溝の蓋等は、「公の営造物」に該当し、これらの営造物が通常有すべき安全性を欠いた状態(瑕疵)で放置され、その結果他人に損害を与えた場合は、国や公共団体は被害者に対し損害賠償責任を負うことになります。

 

 道路だけでなく、道路脇からせり出した枝木が原因で怪我をしたというような場合も、これらを管理する市区町村に対し、国家賠償法2条1項に基づき損害賠償を請求していくことが可能です。

 かつて同様の事故があったとか、周辺住民からの通報があって市町村が危険性を認識していたとか、歩行者の安全歩行に支障が生じるほど道路にはみ出していたなどの事情があれば、市区町村の責任が認められることがあります。

 

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