2015.01.29更新

Q.結婚後夫婦共稼ぎで10年が経過しましたが、夫の浪費癖がひどく夫婦で貯めた財産は殆どが私の稼ぎからのものです。最近夫がクレジット会社から多額の借金をして自分の遊びに使っていることが発覚しました。夫に対する信頼は底につき離婚を決意しました。夫名義で貯めている預貯金や生命保険は、財産分与としてもらう約束をしましたが、あとで夫の債権者から返還を求められるのではないかと心配です。

 

A.財産分与は夫婦で築いた財産を双方の貢献度合いに応じて分けるもの!

 

 離婚時の財産分与は、夫婦である間に築いた財産を離婚時に清算することが主たる目的です(これ以外にも離婚後の扶養を目的として分与する場合もありますが附随的なものです)。

 したがって、通常は結婚後に双方の収入で築いた預貯金や保険、有価証券、不動産、財形貯蓄、ローンなどのプラスとマイナスの財産を合算して、その半分を各人が取得する内容で合意することが基本となります。

 

 しかし、必ずしも半分ずつにしなければならないというわけではなく、財産を築くにあたっての双方の貢献度合いを考慮して、いずれかにより有利な割合で分与を合意することもあります。

 

 ご質問のケースも、夫の浪費癖がひどく、二人で貯めた財産の殆どが質問者の稼ぎによる、というのですから、夫名義で貯めている預貯金や生命保険を全部財産分与として質問者が取得することとしても、夫の収入の多寡や浪費の度合いによっては、決して不合理とは言えないでしょう。

 

常識的な範囲の財産分与であれば夫の債権者から返還を求められることはない!

 

 問題は、夫に債権を有するクレジット会社が、夫名義の財産を妻に分与したことに異議を唱え、妻が取得した財産を後で返還するよう言ってこないかどうかです。  

 これはいわゆる詐害行為取消し(民法424条)の問題で、妻に財産を分与したことで夫が無資力状態となり、クレジット会社に対する返済ができなくなったことをクレジット会社が不満に思い、財産分与の取消しを申し立ててこないかです。

 

 この点、先例では、離婚の際の財産分与で夫から妻に財産が譲渡されたケースで、その財産分与の方法や額が相当な範囲にとどまる限り、詐害行為にあたらないとするものが多いです(最高裁昭和58年12月19日判決、同平成12年3月9日判決)。

 

 質問者のケースも、夫の財産を妻の分与したことに、夫の収入の多寡と浪費の度合い婚姻期間、財産形成への貢献度合いなどを考慮して、内容的に不合理なものではなさそうですので、クレジット会社から財産分与の取消しを申し立てられたとしても争うことはできるでしょう。

 

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投稿者: 弁護士好川久治

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あんしん相続相談ガイドに掲載されました。
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