2014.10.23更新

 こんにちは。港区虎ノ門の弁護士好川久治です。

 

 平成26年10月1日、東京都国分寺市の認可保育所近くの路上で、園児を迎えに来た保護者に手斧を見せ、地面に数回振り下ろすなどして脅迫したとして、近所の無職の男(43)が暴力行為等処罰法違反の疑いで逮捕されました。男は犯行の前日、市の保育課に電話をかけ、「園児の声がうるさい」、「帰り道に近所のアパートに入り込んでいた」、「対応しないなら、園児の首を切るぞ」などと職員を脅したといいます。

 

 騒音問題は、保育園に限らず、マンション、工場、商業施設などと近隣住民とのトラブルの原因として古くから問題となってきました。過去に、住人がピアノの音がうるさいとして階下の住人3名を殺害した事件もありました。

 

 音の問題は、聞く人の感受性や置かれた状況、音を出す人との関係等によって感じ方が異なります。音を発する側にとっては日常生活の一つでも、聞く方にとっては堪えられないと感じることがあります。

 

 法的には、社会生活上お互いに我慢すべきところは我慢すべきであるという考えのもと、ここまでは我慢すべきだという限界を「受忍限度」と言って、違法かどうかの判断基準とする考え方が一般的です。

 

 例えば、マンションの住人が、日常生活のなかで避けることができない音を出すことはやむを得ないこととしてお互いに我慢しなければなりません。
 子供がいれば多少ドタバタすることもありますし、生活をしていれば床に物を落としたり、扉を開閉したり、椅子を引いたり、洗濯機をまわしたり、掃除機をかけたり、お風呂に入ったりすることもあります。これらは生活に欠かせないことですから、これらによって発する音は、普通はお互い様として我慢しなければならないことが多いでしょう。


 他方、早朝や深夜に頻繁に子供が走り回って騒ぎ立てたり、長時間にわたりステレオを大音量でかけたりするようなことは、共同生活を送る他の住人への配慮に欠ける行為として、社会通念上も我慢の限界を超える違法な行為となるでしょう。

 

 この場合、被害を受けた側は、音を出す側に対し、慰謝料等の損害賠償請求や、音の発生原因(フローリング等)の撤去、防音仕様への変更などを要求することができます。

 

 しかし、音の問題は、裁判まで争うほどこじれると、お互いの感情がぶつかり合い、引くに引けない状態となって消耗戦を強いられ、結局は、いずれかが転居するしか解決方法がなくなってしまいます。

 

 そのため、騒音問題は、紛争になる前の予防策が何よりも重要な問題と言えます。コミュニティのなかで、日頃からコミュニケーションを欠かさないこと、生活空間を共有する者が互いに相手の生活を尊重し気遣う意識を持つこと、問題となりそうなときは事前に声を掛け合い、あるいは気軽に注意し合える関係を築く努力を怠らないこと、問題が起こりそうなときにコミュニティ内で自主的に解決できるような自治会、組合などの仕組みを協力して維持していくこと、このようなことが大切になってくると思います。

 

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あんしん相続相談ガイドに掲載されました。
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