2015.05.05更新

Q.ここ3カ月の間に父方の祖母と父が相次いで亡くなりました。父は、祖母の葬儀の後、気落ちしていたときに事故に遭ってしまいました。父には自宅の土地建物と預貯金などそれなりの遺産がありますが、祖母にはアパート経営で作った多額の借金があり、できれば引き継ぎたくありません。父も生前、相続を放棄すると話していました。どうしたらよいでしょうか。

 

A.父の死を知ってから3か月以内なら祖母の相続を放棄できる!

 

 父がなくなった時点で、父の一切の財産関係は相続人である質問者が引き継ぎます。その時点で、父が有した母の相続放棄に関する選択権も引き継ぐことになります(これを再転相続といいます)。

 

 本件では、父が祖母の死去に伴う相続放棄を考えている途中で亡くなっていますので、父の相続放棄の申述期間(相続放棄ができる期間のことで、父が祖母の相続開始を知ったときから3カ月です)も引き継ぐように思えます。

 

 しかし、法律は、この場合の祖母の相続に関する父の相続放棄は、質問者が父の死去を知ったときから3カ月以内に家庭裁判所に申述をすればよいと定めています(民法916条)。

 

父が亡くなった時点で既に相続放棄ができなかった場合は?

 

 これに対し、父が祖母の死を知ったときから3カ月以内に相続放棄をしていなかったなど、父が祖母の遺産について相続放棄をする権利を失っていた場合には、もはや質問者が祖母の相続について相続放棄をすることはできません。
 この場合、質問者は、父の固有の遺産とともに、父が祖母から相続した借金も引き継がなければならなくなります。

 

 なお、祖母の相続放棄の手続をする裁判所は、祖母の最後の住所地を管轄する家庭裁判所となりますので、父の最後の住所地の裁判所とは異なることがありますので、注意してください。

 

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あんしん相続相談ガイドに掲載されました。
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